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確かに昨日までは存在していた。しかし今日は・・・ 無常を感じるとき。 [日常のなかで]

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出張中の夜中、けたたましい携帯電話のヒステリックな叫び声に起こされた。不自然な時間の電話をいぶかしい思いで手に取った。

奥さんからだ、声が裏返っている?彼女の祖母が亡くなったとの連絡だった。突然、何の前触れも無く。状況から、寒い日、衣類の整理中の休憩で横になったまま、そのままの姿で。倒れた形跡も、苦しんだ形跡も無く。

彼女のお婆ちゃんは84歳。しかし元気だった。最近デイサービスを受けてみたくて病院に申請書も貰いに行ったが自分で貰いに行くと自転車で出かけた。だが、病院で”そんな元気な人には申請はおりません”といわれ書いてもらえず。判断は市がするはずなのにと怒っていたらしい。そんなことがあって2週間後、突然旅立ってしまった。90の大台は確実に乗ると思っていたが実にあっけなく。

のこった仕事をやっつけて休暇を取り通夜に向かう。

昨日までそこに存在していたものが今日は存在しない。そんな無常を我が娘達がどう感じるか興味を持ちながら彼女達の様子を伺いながら通夜と葬儀に列席した。彼女たちはそれぞれに感じるものがあったようだった。大好きだった曾祖母の亡骸や骨となった姿に、言葉では知っていた死の実態、そして生きるという意味を学んでくれただろう。

白髪の老人が参列されていた。京都からみえたそのご老体は移動の多い葬儀当日での移動に何の遅れも無く歩き、会食まで含め7時間を介助の必要も無く過ごした。聞けば90歳で亡き祖母の兄様だという。その方は”なんと早く死んでしまったのだろう。兄弟で最初に死んでしまった”と一言。その立ち振る舞い、なんと元気な方だろうか・・・実に感心した。

冷たい雨のなか葬儀は終わった。さすがに疲れたのと台風の影響もあって当日帰るのを諦めた。日曜日はハロウィン、作る時間はないからカボチャのケーキを買ってこよう。


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