外観に惑わされるなかれ。 富山の蕎麦5 生粋手打蕎麦 市川 [富山の蕎麦]
今回の出張は富山。41号線を走っていると市民病院付近に見かける手打ち蕎麦の幟、今日の蕎麦は市川にしてみよう。
今まで何度も前を通っているが入ることは無かった、何故なら店の雰囲気が美味しそうに見えなかったから。41号沿いでは大きめマンションの一階にある店舗の一つで、店の外観に拘った雰囲気は無い。店の構えをどう見ても美味しそうな感じは無く、普通の街の蕎麦屋だ。しかもロケーションは富山市民病院の前。利用に便利なビルの中の蕎麦屋といった感じで入ってみようとはあまり思わなかったのだ。しかし、ふとみた地元情報誌に十割蕎麦を供しているとあった。これは試さないと
中に入ると十割の張り紙が。信州産蕎麦だそうだ。
品書きを確認。セイロが840円。追加セイロが420円とある。これを注文した。品書きを確認すると丼もの等ご飯もの。定食ものがない。外観とロケーションからイメージされる街の蕎麦屋ではない。期待できそうだ。
店内は座敷とカウンター。適度にカジュアルな内装。TVは邪魔、でも病院帰りのお客さんも多そうだから仕方ないかな。
暖かな蕎麦茶で体を暖める。
一人前セイロは二段になっている。シンプルな外観と普通の器類。
汁を舐めて見る。若干甘みが強めの薄い汁だ。ダシは強すぎず香りは適度。飲み続けたくなるようなコクはなくアッサリしている。味をもっと確かめたいが量が少ない、味見しすぎて足らなくなるのも困る。ここらで止めておこう。
薬味。山葵は辛味が強めで香りが強くは無かった。
蕎麦は細打ち。手繰ってみると・・・・・喉越し良く口中に飛び込む。蕎麦の香りは立ち上っては来ないが咀嚼すると香りと甘みが広がってくる。細打ちのためか口に入れ啜った瞬間は水っぽい(味が薄い)かなという感覚を持った。尤も、この細さ故に喉越しがいいのだが。十割でこの細さと長さをキープできる、なかなかのものだ。ただ噛み応えがやや頼りなかった。
蕎麦の写真は今回発色がよくなかった。ホワイトバランスの調整が良くなかったようだ。実際はもっと濃い色で薄く緑がかった蕎麦だった。
蕎麦を汁に漬けて啜る。やさしめの汁は細い蕎麦によくあう。汁の香りの次にやってくる蕎麦の甘みと香りを楽しみつつ二枚を平らげる。追加でもう一枚。都合三枚を食べた。
大きな個性は感じられなかったが、外れのない美味しい蕎麦だった。外観で判断してはいけないのは蕎麦屋も例外ではないようだ。拘りの無いような外観で実体は拘った十割蕎麦を供している、知る人ぞ知る街の蕎麦屋。
蕎麦湯は濃い。ドロッとした蕎麦湯だ。
汁を蕎麦湯で割り残った汁を楽しむ。ダシの香りと蕎麦湯の香りが合わさって美味しい。
二杯目の蕎麦湯は蕎麦湯のみで。ドロッとした蕎麦湯で体を暖めで蕎麦は終わりと体に言い聞かせた。
生粋手打ち蕎麦 市川
富山市今泉北部町1-5シティアイアイビル1F
℡ 076-421-1004
火曜日定休
11:30~15:00 & 17:30~20:30