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なんじゃあぁ~この空間は  船橋の蕎麦 中山一茶庵 [千葉房総の蕎麦]

船橋に出張となり、中山競馬場の近くにある中山一茶庵に行ってみることにした。
原木から中山競馬場を目指して走り、競馬場前の信号、北方十字路を右折するが、県道(木下街道)に行ってはいけない。
その脇の住宅地に向かう細い道を入ってゆく。
入ってすぐY字になっているので右側に進路をとると・・・・・・マンションの一階に蕎麦の幟が。
みれば蕎麦屋の入り口がある。

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暖簾がガラス戸の内側という営業中なのか準備中なのか、はたまた休業なのか、いまいち判りづらい店構えだ。
一見さんは入りづらい・・・・・・

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老舗の蕎麦屋らしくない店構えだが”老舗そば” と明記してある。
最近ではあまり見ない信楽焼の狸が出迎える。
この狸、場末の雰囲気を醸し出していて、ある種の期待感でワクワクしてきた。
どんな感じかな~っ・・・・・ガラス戸を開けると、そこには期待通りの異次元空間が!!! 

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なんじゃこりゃ・・・・蕎麦屋とは思えない。

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木彫り熊やらわけのわからない椅子、ゴタゴタ彫った柱・・・・不思議というか奇妙というか、薄気味の悪い雰囲気でいっぱいだ。小さな子供だったら怖がって逃げ出しそうだ。
事実、自分も蕎麦を食べずに出て行こうかと思ったほどだ。

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骨董品集めがご趣味なのでしょうか・・・・・不思議なアイテムの数々。
展示品にはお手を触れないでくださいとの注意書きも。
展示品だったんだ・・・・
そうだ、蕎麦を食べに来たんだった・・・・気を取り直して奥のガラス戸から座敷に。

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いいねぇ、この雰囲気。蕎麦屋じゃないねぇ。
まるで場末の温泉旅館のロビー脇だな。
なんか、楽しみの方向がいつの間にやら変わっている自分がいた。

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床の間も期待を裏切らない。
不思議な展示品がいっぱいだ。
さすがに歩き回って写真を撮るのは躊躇した。
おっと、蕎麦、蕎麦を食べに来たのだった。
本来の目的を思い出し品書きを確認。

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信州の粉で石臼挽きの二八ですか。のど越しがよさそうだな。
(十割もあったが見落としてしまった。展示品たちが発する雰囲気に圧倒されていたせいかも)

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十割の田舎蕎麦の存在を見落としてセイロを頼んだ。大盛りにしたが300円増しだった。

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お茶とともに蕎麦アラレが出される。
塩味が効いて熱いお茶によくあう。
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これ結構好きなのです。

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蕎麦が運ばれてきた。
インテリアとは異なって至ってまともな外観の蕎麦。
艶やかな細打の蕎麦は見るからにのど越しが良さそうだ。

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蕎麦を手繰る。
気持ちのいいのど越しだ。噛み切ると、ぷつっとした噛み応えを残して噛み切れる、腰も十分だ。
啜った瞬間に香りが立ってくるわけではないが、弱いながらも香りは感じることができる。
咀嚼すれば蕎麦の甘みが滲みでてくる。
内装が気になっていまいち味わえないが、美味しい蕎麦であることは確かなようで、喉は蕎麦を催促する。

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汁を舐めてみよう。
ちょっと薄めのようだがダシの香りは十分だ。
甘みは強めで締まり感は感じない。
背筋を伸ばした汁ではなく、ちょっと猫背気味の汁だ。

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薬味はどうかな?
大根おろしは水っぽく、ベタベタだ。もうちょっと絞るべきだろう。
山葵は香りが感じられなかった、これはいただけない。
葱も切り方が荒く、もう少し丁寧な仕事をしてほしいな。
 
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蕎麦を汁に浸けて啜ってみる。
汁が弱いな。蕎麦の半分ぐらいを汁に浸すと丁度良い感じだ。
啜った瞬間、ダシの良い香りが口の中を支配する。
その中を蕎麦は喉に向かって飛び込んでゆく。
これを押しとどめて租借するとダシの塩気が蕎麦の甘みを呼ぶ。
美味しいが無難な味で特筆は無い・・・・・・というか、やっぱり空間が落ち着かなくて味わっている気分ではなかった。だから味をいまひとつ感じられない・・・・・
しかしこの汁、やはり弱めに思う。
この弱めの汁で十割にあうか疑問が残った。
試してみたいが、この内装の雰囲気でまた食べるのも気が進まないし・・・・・

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悩んでいるところに蕎麦湯が運ばれてきた。

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トロ~リとした蕎麦湯はねっとりとした舌触りを伴って喉の奥に。

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こってり蕎麦湯は体が暖まってうれしい。





中山一茶庵
千葉県船橋市藤原1-20-1
℡ 047-338-9725
11:30~14:00
17:30~20:00
定休日 水曜日

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静かな住宅地の蕎麦屋 鎌ヶ谷の蕎麦 手打ちそば 天庵 [千葉房総の蕎麦]

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今回は船橋市で仕事だ。鎌ヶ谷大仏に気になる蕎麦屋があるから行ってみよう。気にはしているが今までタイミングが合わず行かれなかった。何時も定休日なのだ。なにせ定休日が月、火、水と週に三日もあるから。開店時間にあわせて到着。

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鎌ヶ谷大仏の踏切付近の細い道を入ってゆく。蕎麦屋があるか不安に思えるような道だ。この道に入ってしばらく進めば右手にある。

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店は住宅の一部を改造したような造り。

入り口で靴を脱いで・・・・・普通の住宅のような入り口だ。

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店内は座敷とカウンター席がある。座敷は3卓

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座敷窓側の席のスクリーンに映った影、庭も素敵だ。

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カウンター席は5席。座敷とあわせて15人で満席。

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窓側の席は二人用。スクリーンに映った影が気に入って、陽の入射角度の変化と映る竹の影の移ろいを楽しんだ。

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茶は温かい蕎麦茶。濃い目で美味しい。蕎麦茶も薄いと美味しくない。濃い目で香りがある蕎麦茶が美味しいのだ。口に含むと蕎麦の実の香ばしさと甘みが口の中に広がる。 

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品書きを確認しよう。せいろ800円、大盛りで200円増しとある。迷わずこれ。

ご主人の話では今日の蕎麦は5%だけつなぎを入れていて打っているそうだ。この土曜日から福井産の新蕎麦が入荷して新蕎麦だと十割で打つという。

これは・・・・・結構悔しい。

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蕎麦が運ばれる。蕎麦は細打ちというには太さを感じる。細打ちを狙ってはいないようだ。ご主人が言うのは今日は細さを間違えて切ってしまったそうだ。いつもはもう少し太いという。

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蕎麦のみを手繰る。軽い蕎麦の香りを唇に残しながら蕎麦は口の中に。咀嚼すれば甘みを残して喉へ降りてゆく。もうひと箸・・・・だが上手く啜れない。唇での抵抗が大きく、一、二本が必ず引っかかる。気持ちよく啜れない。細打ちを啜るように啜るが、やはり太さがあるのか引っかかってしまう。

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瑞々しい葱が綺麗だ。山葵は特段香りが高くはない。ごく普通の山葵だ。ちょっと瑞々しさが少な目か、好みの山葵でなない。

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汁を口に含んで味わう。ダシの良い香りとともに酸味を感じる。甘さはそれなりにあるが酸味がカバーしていて甘みが気にならない。甘みは後口にのこらず、残るのはダシの香りと酸味、そして後味には重みがある。辛味は沈みがちなので輪郭の柔らかな優しい汁に仕上がっている。

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やや太めの蕎麦だが、太めのためか甘みと香りが良く判る。新蕎麦だったらさぞかし香るのだろう。それを思うと実に悔しい。また来なければ。

汁を少し浸けて啜る。ダシの香りを楽しみ、ダシの香りが落ち着いた後に現われる蕎麦の香りと汁で強調された蕎麦の甘みを楽しむ。

この蕎麦は啜るには太く、上手く啜れない。これは悔しい。何度もムキになって啜ってみるが唇に引っかかって上手くいかない。なかなか手強い。いっそ田舎蕎麦の太さならムキにもならないだろうが、この太さは微妙だ。

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マドラーが置かれる。何で?・・・・・

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蕎麦湯をかき混ぜてくれた。ほー、これはいい。いつも沈んだ成分を浮かび上がらせる為に器を揺すぶってから注いでいたから。ありそうで無かったサービスだ。ご主人、蕎麦湯好きだね。

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適度にトロリとした蕎麦湯だ。

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汁を蕎麦湯で割って楽しむ。ダシの香りが強い汁は割ってもダシの香りが心地良い。蕎麦湯を味わっていると・・・柿を一皿頂いた。家で収穫した柿だそうで小ぶりだが甘かった。

新蕎麦の十割を狙ってまた来ないと。

店内の貼紙に12月1日から値上げしますとの案内が。十割で800円、大盛り200円増しは魅力なのだが・・・・・・

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手打ちそば 天庵

千葉県鎌ヶ谷市鎌ヶ谷3-1-13

営業時間11:30~14:30

定休日 月、火、水

℡ 047-446-4577

 

 

 


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喉越しの良い標準的な蕎麦 館山の蕎麦3 梵  [千葉房総の蕎麦]

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今回の出張は館山。有料道路からR127はいってトンネル抜けたすぐにこの店はある。”手打ち蕎麦 梵”11:30の開店だが今は15分前、予定より早く着いてしまった。駐車場に車を入れると既に3台止まって開店を待っている。

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店内はカジュアルな感じで広さも十分。分煙化されていて煙は壁に仕切られる。名ばかりの分煙も多い中、この分煙は好感が持てる。

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品書きには品目が多い。おおもりを頼む。大盛りは170円増しだ。価格的にはリーズナブルで気軽に利用しやすい価格設定だ。

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茶は蕎麦茶ではなかったのが残念。

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蕎麦が運ばれてきた。綺麗な細打ちの蕎麦で表面も綺麗だ。個性の強そうな感じはしない。

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蕎麦を手繰ってみる。見た目通り喉越しが気持ちいい。蕎麦の香りは弱いか。咀嚼しても甘みを左程感じない。これは蕎麦汁で甘みを呼び出すタイプのようだ。

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薬味。山葵を少量舐めて口の中をリフレッシュ。瑞々しさが少ないようだがボソボソではない。辛味が少ない山葵だった。

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汁を味わう。少量口に含む。甘い・・・甘く濃い汁だ。甘みが後味に残るほど甘くないが甘さを最初に感じる汁だった。当然キレはなくボッタリした感じの汁で極太田舎蕎麦と相性が良さそうだ。  (残念ながら田舎蕎麦の設定が無い)味見しながら飲み続けたくなる味ではないが、この濃く甘い汁は蕎麦湯で割ると美味しそうだ。

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蕎麦を汁に浸けて楽しもう。艶やかな蕎麦を汁に少量浸け啜る。蕎麦が勢い良く口の中に飛び込む汁ダシの香りが立ち上る。咀嚼すると汁が後ろに下がり、蕎麦が前に出てくる。だんだんと蕎麦の甘みが押し寄せる。十分に甘みが出たところで喉の奥に送り込む。

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蕎麦湯は適度な濃さ

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若干トロミのある蕎麦湯で汁を割り飲む。想像通り美味しい。

特別強い個性は無いが普通に美味しく、喉越しが良いこの蕎麦に抵抗を感じる人は少ないだろう。この店のロケーションを考えれば週末は観光客も多く訪れるだろうから個性が強く高価なマニア向け蕎麦では適切ではないのだ。適切な価格で多くの観光客や地元の人たちが納得する味でC/Pの高い蕎麦を目指す。そんな店だ。だから平日にも関わらず、開店前に三台の車が回転を待っていたのだ。(地元ナンバーばかりだった)

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食後に見かけたアゲハ。

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夕日が綺麗だ

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アクアラインを渡ろう・・・・・

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海ほたるで休憩。スタバでコーヒーを買ってデッキへ。iodを取り出してCarol Sloaneのbut not for meをしっとりと聴くか。

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1980年代中頃にCBSソニーから出された女性JAZZボーカルのシリーズで、当時は古いアナログ録音の曲をCDに焼き直しただけのアルバムしかないなか最新(当時としては)のデジタルレコーディングで作ったシリーズだった。

その中でCarol Sloane,Lorez Alexandria,Susannah McCorkle,Carmen Lundy,Vivian Lordをipodに入れてみた。久しぶりにこのシリーズを聴いているが夕刻の雰囲気とよく合う。

 


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十割蕎麦の美味さを確認 館山の蕎麦2 たちばな [千葉房総の蕎麦]

今日は館山への出張。館山では”たちばな”がお気に入りだ。
”たちばな”を目指し127号から128号へ入る。しばらく走ると右手に見えるが入り方が難しい。
128号に面しておらず、一本内側の道沿いにあるのだが、この道に行く方法が見つからない。
最初に行ったときは入り口が判らず、入り口を探して5往復ぐらいはした。
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外観は洗練されているとは言い難い。何となくファミレス系の店にも見える。
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室内は板間の座卓が4卓、テーブルが3卓、囲炉裏型テーブルが一卓と結構大きめだ。
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お茶は緑茶だ。
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十割が840円、盛りは735円、田舎も735円となる。
これら三種を盛ったセットはそば三昧で1260円とある。
いつもは十割を頼んでいるが、ちょっと比較してみたくなった。三色を頼む。
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右から盛り(二八)、十割、田舎(二八)の順に並ぶ。並ぶと蕎麦の色の違いが興味深い。
どの順番が最適か?盛り、田舎、十割といこうか。やはり十割は最後にとっておこう。
まず汁の味から確認しておこう。
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汁を舐める程に口に含む。
甘味が強めだ。が、嫌な甘さが口に残るような強さではなく、甘味、酸味、旨味、辛味のバランスのなかで甘味が強めということ。
キリッと締まった感じは無い。柔らかな優しいあたりの汁だ。
濃さは、若干薄めで汁をそのまま飲みこむ事も出来る濃さではあるが、十割を受け止められる濃さは持っている。
では蕎麦を楽しもう。まずは盛りから。
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盛りは細打ちで艶やかな表面をしている。色はほのかに薄茶色。
盛りを手繰る。蕎麦の香りは弱いが喉越しがいい。
喉の奥に入ろうとする蕎麦を押しとどめて咀嚼する。が、蕎麦の甘味は左程強く感じない。
蕎麦を汁に付け、啜る。
汁の旨味が蕎麦の甘味を引き出してくれる。
蕎麦のみより汁に付けた方が甘味が強い。
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田舎蕎麦は表面が粗く、星もある。太くはない。
蕎麦のみで手繰ってみれば、やはり蕎麦の香りは盛りより多く、咀嚼すれば蕎麦の甘味が重なってくる。
汁に付け手繰る。やはり汁に付けた方が蕎麦の甘味がわかりやすい。
食感は盛りよりしっかりしている。盛りより強さを感じる蕎麦だ。”盛り”と”田舎”では田舎の方が好きだ。
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そして十割。色は若干緑がかっている。表面は艶やかで綺麗だ。
十割蕎麦を手繰る。咀嚼してみれば蕎麦の甘味が咀嚼と比例して充満してくる。
何度も何度も繰り返し咀嚼して蕎麦の甘味を楽しむ。食感もモッチリと良い。
二割の差なのだが、二八と十割では甘味が本当に異なる。
十割は咀嚼したすぐから蕎麦の甘味が重なり、咀嚼と比例して強まっていく。
二八は咀嚼しても直ぐには甘味は来ない。咀嚼を重ねて甘味がでてくる。しかし、十割と比べれば少ない。
香りも、それぞれ単体であれば左程気にならないだろうが、三色を並べて比較してしまうと十割が一番香りがいい。
十割蕎麦を汁に付けて手繰る。汁は蕎麦に負けていない。蕎麦の甘味を引き出している。
十割は悩む。蕎麦のみで手繰るか?、それとも汁に付けるか?それぞれに美味いのである。
二八の場合は、蕎麦の確認で一回蕎麦のみで啜るが、後は汁に付けて啜る。
何故なら汁に付けないと香り、甘味が少ないから。
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蕎麦を比較しながら口直しで山葵と辛味大根を舐める。
山葵、辛味大根は至って普通。
山葵は辛味ばかりでなく香りもあるが、香りはおとなしい。
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蕎麦湯はコッテリした蕎麦湯で、蕎麦の香りが良い蕎麦湯だ。
今回、三色を並べて比べてみた。
自分なりの結論は十割が一番美味。
そして蕎麦湯を飲み終わる頃に再びお茶が出される。
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今度は蕎麦茶。最後に蕎麦茶の香りを楽しむ。









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手挽きすり鉢粉 驚愕の蕎麦 木更津の蕎麦2 人力手打蕎麦 俵屋 [千葉房総の蕎麦]

再び木更津。ここに幻と噂される蕎麦がある。いつ営業しているか良く判らず、”もし前を通りかかって暖簾がかかっていたなら幸運である”とネット上で語り継がれる蕎麦屋。
念のため前を通ってみる。何と暖簾が!
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勿論行くしかありませんね、これは。
中はカウンターメインでテーブルは一つ。
主一人で切り盛りしている。
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奥には囲炉裏もある。
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メニューは盛り蕎麦のみ。蕎麦は二八で三種類から選べる。
ひきぐるみ(細打)と粗挽き、かわり蕎麦の三種で、価格はそれぞれ1000円、大盛りは1500円となる。
二八で、この場所でこの価格は高い。結構強気の価格設定である。
カウンターに座る。
主との話の中で理解した事は、
この店は不定休で営業開始時刻は11時30分だが、その日の調子によって多少前後する。
営業終了時刻は蕎麦が終わった時というより、気分が乗らなくなった時
というものだ。今日はお客さん来なさそうだと思うとサッサと店を閉めてしまうらしい。
細打を注文する。と、主曰く、
”今日は粗挽きがお勧めですよ。何せ今日の蕎麦はすり鉢で挽いた蕎麦です!”と。
見れば、カウンター正面には手引きの石臼とすり鉢が鎮座している。
カウンターに置いてある名刺には
人力・手打蕎麦 手挽石臼粉・すり鉢粉 俵屋
とある。
”うちは店が小さいので手挽き石臼とすり鉢使うんです”
その言葉に思わず粗挽きを注文する。
これが茹でる前の蕎麦、とみせていただいた蕎麦は見慣れない色をしている。何かただ者ではない気配さえ感じさせている。
”この蕎麦はきれやすいのでザルに入れて茹で上げるのです”と説明が入る。
主の仕事を見守りながら説明に飽きない。
何か蕎麦屋に来たというよりカウンターの居酒屋に来たような雰囲気である。
出された茶も忘れて蕎麦の説明と主の手元に夢中になった。
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飲むのを忘れた茶。
蕎麦が完成した。
T蕎麦.jpg
蕎麦汁が二つではない。一つは継ぎ足し用とのこと。
さっそく、すり鉢挽き粗挽き蕎麦を試す。
このような色の蕎麦は初めてだ。緑っぽくあり、黒っぽくある。
また、その表面も独特だ。粗いを通り越している。白いツブツブも大きい。
このツブツブの所から切れやすいのです。と主人の説明。
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白いツブツブが見えるだろうか?小枝チョコレートみたいだ。
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手繰る。粗すぎて啜れない。香りは・・・・・蕎麦のインパクトが大き過ぎ頭がパニック状態である。
香りを確認というより、頭がこの蕎麦をどう処理すべきかフリーズしている。
あまりもの蕎麦の荒々しさに戸惑っている。
咀嚼する。しっかりとした噛みごたえと強い風味。
こんな蕎麦は初めてだ。手強い。
山葵でリフレッシュしよう。
T薬味.jpg
薬味は山葵と大根おろし、それに大量の葱。
山葵はどうだったかって?それが記憶に無い。蕎麦のインパクトにやられて記憶がとんでしまった。
汁を口に含む。
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甘い!薄口だが甘味が飛び出ている。ダシの香りが多い。
甘くダシの香りの強い汁だ。好みの汁ではないが。
蕎麦を汁に付け啜る。
正直なところ、蕎麦のインパクトで評価が出来る状態ではなかった。
ただ、もうちょっと甘味を抑えた、締まった汁で食してみたい。
再訪し再確認したい。
蕎麦を食べ終わり、残った汁に蕎麦湯を入れて飲んでみる。
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これが美味しい。甘めのダシの強い汁である。蕎麦湯で割るととても美味しい。ダシのきいた美味しいかけ汁といった汁になる。
蕎麦湯で割りながら汁を楽しんだ。
汁の最後の方では削り節の微細な破片が残った。濾し方が粗いのか?
最後は蕎麦湯のみで後口すっきりと。蕎麦湯は茹で湯そのままの湯。目の前で汲み上げだ。
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蕎麦湯を飲み終わったところで主からのサービス品。
Tサービス品.jpg
こしあんを葛で寄せて、きな粉がかかっている。
ネットリとした食感でとても美味しい。甘党には嬉しい限りだ。
店内は禁煙、酒類なし、天ぷら無し。
蕎麦は盛りのみ。
席はカウンター主体。
なんともマニアックな蕎麦屋である。
ただ、二八で1000円(大盛り1500円)の単価はCP悪いが他では食べられない蕎麦が食べられる事も確かである。
汁はちょっと好みではないが。










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食感の良い蕎麦 木更津の蕎麦 みず野 [千葉房総の蕎麦]

M外観2.jpgM外観.jpg
今日の出張は袖ヶ浦。アクアラインから袖ヶ浦で降り、木更津へ向かう。
目的地は”みず野”地図をたよりに走る。16号から市街地へ入り、住宅地の中に入る。
MAPFANで細かくプリントしておいて助かった。
せいろ十割が800円。これにしよう。
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店内座敷の机の数は多くはないが、大きさは大きい。
テーブル席は机が一つだが、宴会用なみに大きい。
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茶は蕎麦茶。蕎麦茶は薄めだが香しく、落ち着く。
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改めて品書きを見ると二色盛りがある。せいろ(十割)と田舎(ひきぐるみ)だそうだ。これはそそられる。
しかも価格はセイロ、田舎、二色、各800円
大盛りは200円増しだそうだ。
二色の大盛りを注文する。
M蕎麦二色.jpg
右がセイロ(十割)で左が田舎。見た目、量が少なく感じる。
蕎麦が運ばれて直ぐに蕎麦湯まで来た。
これはいただけない。こんなタイミングで持ってこられても落ち着かない。
また、蕎麦湯も冷めてしまう。
やはり蕎麦湯は、蕎麦の食べるタイミングを見計らって運んできてもらいたいものだ。
蕎麦にもどろう。まず、十割から試す。
M十割.jpgM十割2.jpg
細切りの奇麗な蕎麦である。まず、蕎麦のみを手繰り蕎麦を確認する。
啜っても蕎麦の香りはさほど立たない。が、咀嚼を重ねると蕎麦の甘味が口の中に広がる。
塩を付けて試してもみたが、塩を付けない方が甘味を感じる。
汁を舐める程に口に含み風味を確認する。
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汁は薄口で、やや甘めである。ダシが強めで香りは多い。
辛さは感じず、酸味も少ない。柔らかめの汁でキリッとした輪郭は感じない。
十割を汁に付け手繰る。
汁の香りが蕎麦と一体となり、蕎麦の甘味が咀嚼ごとに重なってゆくのが判る。
一番蕎麦の甘味と香りを感じるのは汁を用いたときだ。
十割を堪能した後は口直しに山葵を舐める。
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薬味は葱、大根おろし、山葵である。山葵を舐め、大根を食べ口直しとする。
山葵は普通。特別香り高くないが、香りと瑞々しさは普通にある。
次に田舎に移る。
M田舎.jpgM田舎2.jpg
やや太めで表面は奇麗だ。
蕎麦のみを手繰る。無論太いため喉越しは期待できない。
咀嚼してゆくと十割より香りと甘味を感じる。太い故に感じやすいのだろうか。
食感のモッチリ感は心地よく、茹で加減も最適だ。
この蕎麦、食感が心地よい。
蕎麦湯は普通な雰囲気で、
M蕎麦湯.jpg
後口サッパリと。
今回二色の大盛りを注文したが、蕎麦の量は少なめのようだ。何か食べ足りない感じが残った。

仕事の帰りのアクアライン。すっかり晴れて景色がよかった。
海ほたる1.jpg海ほたる3.jpg

海ほたる4.jpg海ほたる2.jpg



















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館山 安房叶庵 [千葉房総の蕎麦]

今日は館山へ出張、127号沿いの たちばな へ行こうとしたが今日は木曜で定休日だったと気づく。
それに妙に蕎麦をガツンと食いたくなった。同じ127号沿いの叶庵の板蕎麦が浮かんだ。早速向かう。
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さっぱりした外観。蕎麦屋っぽくはない。和食屋的外観とでもいおうか。(尤もここは”石臼挽き蕎麦 和食”と看板にでている)
店内はきれいで、雰囲気はよい。
さっそく板蕎麦をオーダー。板蕎麦は蕎麦だけの値段が設定され、それに好みで汁選んでオーダーする。もり汁、刻み鴨汁、山掛け汁とある。
オーソドックスに盛り汁を頼む。薬味は葱、山葵、胡麻と並んでいる。
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だいたい、2.5人前あるそうな。
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蕎麦は細く、喉越し重視のタイプである。外観は至って上品な感じ。
さっそく蕎麦を手繰る。???ちょっと柔らかい?以前はもっと固かったと思う。
たまたま今日の茹で方がそうなのか?しかし、何度か来ているがいつももっと腰があった。
(この店、いつ来ても年配の客が多い。その人たちに合わせて柔らかめにするようになったのか?)
多少前より柔らかめだが、まあ許容範囲だ。
蕎麦の香りは控えめ。喉越しのよい蕎麦である。田舎蕎麦好きには上品すぎて物足りないだろう。
(正直、もっと強い蕎麦がよい)
汁を口に含む。甘めの汁である。が、しかし甘すぎず後味に甘みを引きずらない。また、後味は酸味を僅かに感じさせるのみで角ばったところがなくまろやかであるが、力強い汁である。
蕎麦に汁を付け手繰る。
力強い汁に上品な蕎麦では汁が勝ちすぎてしまう。
蕎麦の存在を求め箸が進む。2.5人前の板蕎麦を完食しても蕎麦よりも汁の印象ばかりが残った。
何か蕎麦が少なく感じた。板蕎麦をあと二枚ぐらいは軽くいけそうな心持ちだ。
何なら三枚でも大丈夫な気がする。
(どうも最近ガツン系の場合、基準が草笛の大盛りになってしまっているようで)
蕎麦湯の前に汁のみを今一度口に含む。強い汁だが、角がなく、つい後を引く。
そば湯を加え飲む。そば湯は特にそば粉は加えず、ゆで汁そのままである。
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机の上も蕎麦屋というより和食の店という感じである。
メニューにあった海鮮丼が妙にそそられた。
丼とセットもあり、腹一杯を求める向きにはこっちの方がよいだろう。
蕎麦のみでなくうどんもある。
板蕎麦880円と、盛り汁250円。まあ、CPは高い。






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