噛む度に溢れる甘味 富山の蕎麦6 丹生庵 [富山の蕎麦]
外観に惑わされるなかれ。 富山の蕎麦5 生粋手打蕎麦 市川 [富山の蕎麦]
今回の出張は富山。41号線を走っていると市民病院付近に見かける手打ち蕎麦の幟、今日の蕎麦は市川にしてみよう。
今まで何度も前を通っているが入ることは無かった、何故なら店の雰囲気が美味しそうに見えなかったから。41号沿いでは大きめマンションの一階にある店舗の一つで、店の外観に拘った雰囲気は無い。店の構えをどう見ても美味しそうな感じは無く、普通の街の蕎麦屋だ。しかもロケーションは富山市民病院の前。利用に便利なビルの中の蕎麦屋といった感じで入ってみようとはあまり思わなかったのだ。しかし、ふとみた地元情報誌に十割蕎麦を供しているとあった。これは試さないと
中に入ると十割の張り紙が。信州産蕎麦だそうだ。
品書きを確認。セイロが840円。追加セイロが420円とある。これを注文した。品書きを確認すると丼もの等ご飯もの。定食ものがない。外観とロケーションからイメージされる街の蕎麦屋ではない。期待できそうだ。
店内は座敷とカウンター。適度にカジュアルな内装。TVは邪魔、でも病院帰りのお客さんも多そうだから仕方ないかな。
暖かな蕎麦茶で体を暖める。
一人前セイロは二段になっている。シンプルな外観と普通の器類。
汁を舐めて見る。若干甘みが強めの薄い汁だ。ダシは強すぎず香りは適度。飲み続けたくなるようなコクはなくアッサリしている。味をもっと確かめたいが量が少ない、味見しすぎて足らなくなるのも困る。ここらで止めておこう。
薬味。山葵は辛味が強めで香りが強くは無かった。
蕎麦は細打ち。手繰ってみると・・・・・喉越し良く口中に飛び込む。蕎麦の香りは立ち上っては来ないが咀嚼すると香りと甘みが広がってくる。細打ちのためか口に入れ啜った瞬間は水っぽい(味が薄い)かなという感覚を持った。尤も、この細さ故に喉越しがいいのだが。十割でこの細さと長さをキープできる、なかなかのものだ。ただ噛み応えがやや頼りなかった。
蕎麦の写真は今回発色がよくなかった。ホワイトバランスの調整が良くなかったようだ。実際はもっと濃い色で薄く緑がかった蕎麦だった。
蕎麦を汁に漬けて啜る。やさしめの汁は細い蕎麦によくあう。汁の香りの次にやってくる蕎麦の甘みと香りを楽しみつつ二枚を平らげる。追加でもう一枚。都合三枚を食べた。
大きな個性は感じられなかったが、外れのない美味しい蕎麦だった。外観で判断してはいけないのは蕎麦屋も例外ではないようだ。拘りの無いような外観で実体は拘った十割蕎麦を供している、知る人ぞ知る街の蕎麦屋。
蕎麦湯は濃い。ドロッとした蕎麦湯だ。
汁を蕎麦湯で割り残った汁を楽しむ。ダシの香りと蕎麦湯の香りが合わさって美味しい。
二杯目の蕎麦湯は蕎麦湯のみで。ドロッとした蕎麦湯で体を暖めで蕎麦は終わりと体に言い聞かせた。
生粋手打ち蕎麦 市川
富山市今泉北部町1-5シティアイアイビル1F
℡ 076-421-1004
火曜日定休
11:30~15:00 & 17:30~20:30
富山マダム御用達の美味しい蕎麦 富山の蕎麦4 月のおと [富山の蕎麦]
香り高い蕎麦と名脇役の汁 砺波の蕎麦 手打ち蕎麦 福助 [富山の蕎麦]
村おこしの蕎麦 富山の蕎麦3 山田清水 雉蕎麦 そば峠 [富山の蕎麦]
再び富山へ出張。砺波にある客先に行く前に腹ごしらえだ。今回は富山市と砺波市の間にある山田清水にいってみよう。ここに気にある蕎麦屋があるのだ。レンタカーのカーナビをセットして出発!
359を走る。山田方向へ曲がろう。おや?カーナビはまだ真っ直ぐを指している。もうしばらく行くとようやく左折指示だ。これは農道では?舗装のしてあるあぜ道といった面持ちの道を進む。両脇の田の稲が綺麗だ。山に入る前から曲がりくねってバイクで走りたくなるような道だ。なかなかマニアックな道を案内するカーナビだな。
先週とは打って変わって梅雨空の下、蛙の声を聞きながら田の間を駆け抜ける。レンタカーで借りたデミオ、なかなかご機嫌な車だ。意外と良い反応をしてくれる。
いくつもの峠を上って降りて、ようやく到着した。看板には雉蕎麦と書いてある、
山の中で静かだ。鳥の声のみが聞こえる。雰囲気は最高だ。
看板の手前にあった小屋。”こな太郎”と名札が。どうやら水車で蕎麦を挽いているようだ。中を見ると石臼が回っている。
店に入ろう。11時開店で11時20分に到着した。すでに数組のお客さんがいる。
品書きを確認。雉蕎麦が名物らしいが、最初の訪問である。評価のため普通に盛をたのもう、。盛700円、大盛りで900円か。ふと、壁に目を向けるとホワイトボードに”十割蕎麦”の文字。しかも10食のみと書いてある。十割蕎麦を大盛りで頼む。
雉蕎麦は温かい汁に浸けて食すとのこと。鴨が雉になった感じになるのか?まぁ、今度試そう。
茶はほうじ茶。この店の壁には色紙がいろいろ貼ってある。(知らない人ばかりだったが)その横に新聞の切り抜きもあり、この店の紹介があった。山田清水の村おこしの店らしい。地元のお母さん達の店とヘッドラインにあった。
蕎麦がきた。細いが細すぎない。丁度好みぐらいの太さだ。粉は粗挽きではないが表面には透明感はなく、上品な表面の蕎麦ではない。昔から農家で打たれてきた蕎麦なのだろうか。
蕎麦のみを啜ってみる。美味い!香りが素晴らしい。お母さん達、美味いよこれ!啜った瞬間から香りが鼻に抜け、咀嚼すると蕎麦の甘みが広がる。下手な蕎麦屋なんか目じゃない。これで汁も美味しかったら最高だな。汁を確認する。口に含むと・・・・冷たい!キンキンに冷やしてある。ダシの香りが多く感じる。甘みが強いか、しかし冷えすぎていて甘みがよくわからなくなっている。コクは少なめか。甘みでコクを出しているようだ。キンキンに冷えていなかったら甘みが口に残りそうだ。塩気は強くない。酸味は全体を軽く引き締める程度にある。
蕎麦を汁に浸け啜る。これはこれでOKだ。汁と蕎麦は仲良く引き立てあっている。特別美味い汁とはいえないが、問題ない部類ではある。
薬味、山葵の香りは素晴らしい香りとはいえない。(まあ、期待していなかったが)しかし、入店時に想像していたより上質の山葵だ。香りはあるし、辛味も丁度良い。
蕎麦を注文する際、ホワイトボードにあった二品が気になった。蕎麦豆腐(200円)と蕎麦ムース(250円)。今回は蕎麦豆腐を試すことにした。いずれにしても随分とリーズナブルだ。
山葵が乗り、たれが器に入っている。表面は蕎麦粉の粒粒がよく感じられて美味そうだ。
食べてみる。これも美味い!ねっとりとした食感と、喉越しの冷たさ。蕎麦の香りもいい感じだ。たれを浸ける必要はなく、いや、何も浸けないほうが美味しかった。
蕎麦湯を最後に楽しむ。さっぱりとした蕎麦湯。
この店、完全禁煙は嬉しい。が、店内のTVは要らない。うるさすぎるのだ。外には素晴らしい音が満ち溢れている。風の音、木々の音、鳥の声。駐車場で聞こえていたそれらの音は素晴らしく、滲みる音だったのだ。しかし、店内に入った途端TVの音、一気に俗世界に引きずりおろされた気分だった。
雉蕎麦 峠
富山県富山市山田清水10-15 ☎050-3433-5500 (水曜定休 営業時間11:00〜14:00)
今日の仕事は早めに終わった。HOTELに戻り、カウンターでキーを受け取っていると・・・何だろう?ふと目に留まったものがある。
路面電車の旅行者向け割引券だ!梅雨空とはいえ6月の夕方はまだ明るい。乗るしかないな。
聞けば、環状線と普通のラインがある。環状線なら一周回ってくればよいから環状線に乗ってみよう。HOTELの前に乗車場がある。
さっそく2両編成の新型がやってきた。乗り込む。後ろのり、前降りだ。運転席の写真がとりたいから最後尾に陣取る。
さすがに2両編成だ、長い。連結部はフラットで蛇腹もスマートだ。
運転席。
メーターフェチとしてはメーターの写真を。
環状線の一部は他のラインと軌道が共通になる。そのため直ぐ後ろに他のラインから入った車両が迫る。一周回ってHOTEL前で降りる。なかなか楽しかった。
上品な蕎麦と香りの良い山葵に満足する 富山の蕎麦2 達磨 [富山の蕎麦]
今週は富山。今日はちょっと時間があるので蕎麦を楽しもう.蕎麦マニアの方ならご存知の高橋邦弘氏の元で修行をされ、達磨グループに数えられる店が富山にあるという。調べると黒瀬北町にある。なんだ、何時も通る道付近ではないか。
さっそく探すが・・・・無い。レンタカーのカーナビもお手上げだ。大体の位置はあっているはず、あとは感だ。迷い、探し、たどり着いた。なんだ、結局川沿いの道にあるんだ。11時30分開店だが11時40分に到着した。しかし、駐車場が車で埋まっている。なんとか一台分の隙間を見つける。
店の中は座敷に2卓、テーブル席が2卓、そしてカウンターが。到着したときはカウンターしか空いていなかった。この時間でこの混みよう、かなりの人気店だ。
蕎麦茶が出される。やっぱり蕎麦屋にきたときは蕎麦茶がいい。品書きを見る。細打ちと田舎がある。それぞれ840円で大盛りは420円増しだ。初回の訪問だからとオーソドックスに細打ちの大盛りを頼む。大盛りだと二枚のざるに分けて出されるそうだ。
まず、薬味と汁のみが来た。薬味の山葵と大根おろしは少ない。葱は綺麗に切ってあり、瑞々しい表面をしている。待ちきれなくなって山葵を舐める。
!!!
美味い。香りがいい、そして辛味は強すぎず箸が止まらない。もうちょっと、もうちょっと・・・・無くなってしまった。ついでに大根おろしも食べきった。
蕎麦はまだ来ない。ちょっと汁を確認してみるか。舐めてみる。はーっ、ちょっと薄いかな?香りは左程強くなく蕎麦の香りを邪魔しなさそうだ。甘みが残ることもない。酸味もつよくないが若干塩の強さがある。しかし角があるわけでない。特別シャープではなく、ちょっと控えめな性格の汁だ。無論薄すぎはしないが、個人的な好みから比較してやや薄めと感じる。
蕎麦が到着、まず一枚。 啜ると柔らかな蕎麦の香りがほのかにする。随分上品な蕎麦である。咀嚼してみると蕎麦の甘みは左程増さない。これは汁によって引き立てる必要があるな。蕎麦を汁に浸けて手繰る。汁と蕎麦の絡み具合が丁度良い。上品な蕎麦に控えめな汁。咀嚼して汁の旨味の後には蕎麦の甘みが感じられる。
蕎麦は綺麗な細打ちで表面も艶やかだ。見るからに上品な蕎麦である。途中で再び汁のみを舐めてみる。!?これは・・・・。汁の味が丁度良い。薄く感じなくなっている。
二枚目のざるも来た。この店の汁の量は少なめだ。大盛りの蕎麦を食べきると丁度汁も無くなるぐらいの量である。(汁のみで舐めた分があるのだが、少なめなのは間違いない)
蕎麦湯。とろっとして香りがいい蕎麦湯だった。
富山 達磨 (営業時間11:30〜15:00 月曜定休)
富山県富山市根塚町小松割507-2 ☎0764-92-3989
またまた富山の路面電車。
ちょっと短めの車体が三両つながっている。併走してみる。カッコイイな。
反対側は・・・二両編成になるのかな?これも長い。乗ってみたいな。
富山 そば処 うえ原 [富山の蕎麦]
何故気になるのか?
それは、いつも客が少ないのである。
平日の12時台であってもその駐車場に車があふれていない。
価格が高いのか?それとも美味くないのか?
いつもは、客先への往路であったため試しに入る事はできなかったが、今日は都合よく帰りに丁度12時台である。さっそく行ってみる。
店の前にきて悩んだ。”客の車がない?営業中となっているが?”時間を確認する”12時30分”
店の前は車の通行量が多く、店の前で停止続けられない。そのまま前を素通りする。
一周して再度店の前に。駐車場に車を停め、中を伺うが、客がいる感じがしない。
これは恐怖だ。この時間にこの状態では入らない方が良さそうだ。
駐車場をでて富山空港に向かうが途中どうしても気になりUターンをしようと住宅地にはいる。
ん?そば処うえ原の文字と矢印の目立たなく小さな看板がある。こんな所に?
さほど期待しなかったが、とりあえず行ってみる。
こんな普通の住宅地なんだが。。。
!駐車場が一杯だ。しかも路駐も一杯!これは期待できる!
さっそく入る
中は普通の住宅だった。さすが富山、広い家だ。
女将さんらしき人が一人でやっている。
喫煙の部屋と禁煙の部屋と分かれているのが嬉しい。
もりを大盛りでたのむ(800円+大盛り300円増)
まずは蕎麦のみ手繰る。
香りはそこそこある。腰もあって、”ああ、あたりだ!”と嬉しくなる。
汁を口に含む。ちょっと酸味が強いか?味に角がある感じというのか、まろやかさがもう少しほしい気がする。香りは控えめで蕎麦を邪魔しないのが好感が持てる。
蕎麦に汁をつけ、すする。喉越しもよい。
蕎麦の色と器の色に違和感がなく、また、盆に敷かれた和紙なども女将の感性の良さを感じさせる。
食べ終わる頃そば湯が出された。
そば湯を注ぐ
そば湯にはそば粉が加えられ、ドロリとした湯になっている。
こってりとしたそば湯を口に含み、蕎麦の香りを堪能する。
山掛けだったっけ?と感じる程にドロリとした舌触りのそば湯を堪能しながら、今回の出張は実に有意義なものになったと笑みがこぼれる。