江戸の時代から続く店でおしぼり蕎麦を食す 千曲の蕎麦2 鶴忠 [信州の蕎麦]
今回は信州の千曲市に来た。千曲市界隈ならば”おしぼり”を楽しみたい。
おしぼり蕎麦を求めて選んだ先は千曲市の鶴忠だ。
テーブル席3卓とまずまずの広さだ。
この店は、主のお婆さんを筆頭に女性ばかりで切り盛りしているようで男性の姿は見たことがない。
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品書きにあるのは十割蕎麦のみ。。
品書きの赤丸は暖かいものもできるとのことで、デフォルトは冷たい蕎麦だ。
ただ、”今日は二八もございます、二八の場合は200円安くなります”と説明を受けた。
日によって二八も打つとの事だ。つまりこの店では二八蕎麦は限定バージョン。
これは珍しい。一般的に良く聞くのは、普通にあるのが二八で限定として十割が設定されるパターンだ。
しかし、この店は十割が普通で二八は日によっては存在する限定品だ。
不思議に思い聞くと、二八はどうしても二八がいいとうお客様が予約されたときに限り打つとの事だった。
二八は喉越しが良いから、喉で食べる志向の方は二八に拘るのかも。
今回はもちろん十割の大盛り、おしぼりで頼んだ。
品書きを見ると1600円で普通盛りに比べて400円増しだ。
品書きを眺めて面白いのは大盛りと普通盛りの価格差だ。
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もりそば 400円増し
ざるそば 450円増し
おしぼりそば 400円増し
にしんそば 200円増し
きのこおろしそば 400円増し
ごまだれそば 400円増し
くるみ汁そば 300円増し
そば三昧 200円増し
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この差は何だろう・・・・そば三昧の大盛りがお徳のようだ。
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お茶とともに野沢菜の漬物が出される。信州だな~・・・・・美味しいんだよね、これ。
お茶も良いけど、ご飯が欲しくなるな・・・・
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店内壁に貼ってあるこの店の歴史。
260年前から店はあるらしい。文政って何時の時代だ???
明治か大正の頃の写真だろうが、渋い建物だ。
大正の頃に建て替え、昭和40年頃に再び建て替えて現在の店になったようだ。
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漬物石ではない。なんと駐馬用の石だ。
昔、店の周りに有ったものという。
客さんが馬で来て、これに馬をつないで・・・・・渋いな。西部劇で有りそうな雰囲気だ。
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さあ、蕎麦がやってきた。
手前左にあるのが”おしぼり”だ。
左手奥にあるのは追加用。嬉しい事にこれで足りなければ追加もしてもらえる。
右手手前には味噌と薬味。真ん中の味噌は追加用。無論これらも追加してもらえる。
右手奥にあるのは通常の盛り用の汁だ。
おしぼりが辛すぎると感じる場合は盛り汁を追加する事によって辛味が抑えられるのだ。
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汁の追加分、足りなくてさらにお代りをした。
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蕎麦を手繰る。
細すぎず太過ぎず、頃あいの太さの蕎麦で喉越しが良いわけではないが啜るのに疲れる事は無い。
さすがに十割の蕎麦だ。手繰って噛んだ瞬間に蕎麦の香りと甘みが口いっぱいに広がる。
咀嚼するたびに甘みが増し、味蕾を喜ばせる。
噛み切る時の前歯に伝わるむっちりした感触も嬉しい。
蕎麦を絞り汁に浸して手繰る。
鮮烈な辛味が鼻の奥を吹き抜ける。
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おしぼり汁に味噌を溶いて・・・・・蕎麦を浸けて啜る。
啜った瞬間、強烈な辛味でむせそうになるが奥から甘みが登ってくる。
味噌を調節しながら手繰る。
おしぼり汁に味噌を投入する訳だが、一気に入れてはいけない。
少しづつ、味を確かめつつ入れてゆくのだ。
丁度良い塩梅の汁に仕上げれたら最高だ。これ以上の汁は無い。
上手い塩梅が見つかったなら、これ以上手を加えてはいけない。行き過ぎればバランスを崩すだけだから。
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一旦味が決まれば後は一気に手繰るだけだ。
自分は盛り汁を加えない。加えると円やかになりすぎるから。
当然味噌の入れすぎも良くない。味が丸くなりすぎるのだ。
かといって絞り汁そのままでは塩気が無いから甘みが引き出しきれない。
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おしぼり汁の量は蕎麦を食べきるには丁度良い量だったが、それでは面白くない。
追加を頼んだ。・・・・その理由は・・・・
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蕎麦湯
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見るからに頃あいの蕎麦湯だ
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そして、忘れてはいけません。盛り汁。
盛り汁の味を確かめよう。口に含む。
薄口で甘目だ。ダシの香りも心地いいが甘さを最初に感じる汁だ。
正直なところ好みではないが、ここではいつも”おしぼり”だから問題は無い。
この甘目の汁を使った最後の楽しみは・・・・・
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これ。残ったおしぼり汁に蕎麦湯を入れて盛り汁を加える。
おしぼりの辛味と味噌の甘み、盛り汁の旨味が一体となって喉を通りすぎる。
実に体が温まる。
手打ち蕎麦 つる忠
長野県千曲市稲荷山996
☎026-272-1022
11:00〜15:00
定休日 日曜日、月曜日
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奥さんは承諾してくれた、土曜日は開放日だ!温泉ライダーに変身だ。
今度はどこの湯を攻めるか。
伊豆も良いけど、ここ二回程続いているし・・・・
房総半島で白浜もいいな。
でもETC未装着だからアクアラインの割引が無いし。
いっそフェリーに乗るのも風情があっていいかも。
でも、伊豆も温泉がいっぱいあるし・・・・
悩みは続く・・・・おそらく金曜日、布団に潜り込むまで。(単に優柔不断なのか・・・・)
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(二杯目)さる1号の蕎麦と甘味の探求記録の信州の蕎麦の記事は→ここ
平成23年4月1日以降の記事は(二杯目)に記録されます
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