確かな蕎麦の香りの蕎麦豆腐 厚木の蕎麦 あり田 [神奈川の蕎麦]
今日の仕事は近場の厚木。
今週はまだ蕎麦にありついていないから若干の禁断症状がでている。
食べてもいない蕎麦の香りが味蕾の上に広がる。余程欲しているのだろう、こういう日は十割蕎麦につきる。
厚木で十割蕎麦を探す。そのなかで客先に近い”あり田”が今日のターゲットだ。
この店は旧街道沿いにあって店は目立たない。看板もしかり。
一寸油断すると通り過ぎてしまうような感じである。駐車場も少なく、店の前には一台しか停められない。
(離れた場所にも駐車場はある)
色合いが渋い暖簾をくぐり中に入る。会津産蕎麦の名もある。
店内はこじんまりとしているが居心地の良い雰囲気だ。寛げる空間で好感が持てる。
品書きを確認。二八のセイロは700円。しかし今日の目的は十割蕎麦950円だ。
辛味大根をトッピングしようと思ったが今日はノーマルでいこう。
変わり蕎麦もいいな。
でも十割蕎麦をオーダー。
大盛りにしたかったが十割蕎麦には大盛りの設定はない。
蕎麦がきしるこだと〜っ、しかも小豆を自家で炊いているそうだ。これは頼むしか無いじゃないか。
しかし残念なことに品切れだった。(少量しか作らないのかな?)
まあ、若干涼しくなったとはいえまだ暑い、汁粉を頼む人は少ないから毎日仕込むわけでもないのだろう。
そのかわり蕎麦豆腐を紹介された。(メニューには載っていないが・・・)
なんでも葛を使っていないとか、他と一寸違らしい。なら頼もう。
出てきた茶はダッタン蕎麦茶。若干苦みがあるが美味しい。
ふる里蕎麦(十割蕎麦)のご到着。
薬味皿には左から”香り塩””辛味大根””葱と山葵”だ。
辛味大根は絞りすぎのようで瑞々しさがない。
山葵も同様。瑞々しさが無いのが残念。山葵は甘味を感じた。
汁を舐めてみる。
濃いめの汁だ。そのまま違和感無く飲める程度に濃い。塩気は強く無く、甘味が包み込む感じだ。しかし甘味は口に残らない、凛とした汁ではないが辛口の美味しい汁だ。もう一寸キリッとしていた方が好きだ。
蕎麦は几帳面さを感じさせる。細い蕎麦だ。粉の粗さ、蕎麦の色艶申し分ない。
手繰る。蕎麦の香りが口中に満ちてくる、だがその勢いは穏やかだ。
柔らかな香りが包み込むように広がってくる。
こういう香りの立ち方もあるのだなと感心する。
蕎麦の甘味も十分にあり、奥歯から蕎麦の甘味が溢れ出てくる。
強い香り、甘味はないが存在感は十分にある蕎麦だ。
汁に浸けて啜る。
汁が濃いから注意が必要だ。折角の香りを殺さぬよう微妙に漬け方を調整する。
濃いめの辛口汁によって増幅された蕎麦の甘味が喉の奥へと走り去る。
美味しい。
蕎麦湯は若干こってり。
濃い汁は蕎麦湯で割ると美味しい。
蕎麦豆腐。上には蕎麦の実が散らしてある。
葛を使っていないからムッチリとした食感ではない。
若干の粉のザラっとした舌触りを感じるがネチッとした食感だ。
葛を使った蕎麦豆腐に比べ蕎麦粉が多いのだろう。
口に含むと蕎麦の香りと甘味がしっかりと感じられる。なかなか美味しい蕎麦豆腐だ。
自分でも作りたくなる・・・・が、迷う。葛を使った蕎麦豆腐も好きだから。
ムッチリした葛粉と蕎麦で作る蕎麦豆腐もいいな。黒蜜とキナコを添えて。
でも、このタイプも良い。しかし、何で寄せているのか?
何で蕎麦粉を寄せているか問うと、卵だと言う。茶碗蒸しの要領だそうだ。
だが茶碗蒸しのような食感ではなく、パンプキンプディングのような食感だ。
そうだ!砂糖を加えれば蕎麦プリンになるのでは?
これは・・・・仮説が正しいか家で実験がしたくなった。
丁度先日、熊谷の農産物直売所で地粉蕎麦粉を1kg買ってきたところだ。
蕎麦プリン、作ってみよう。
あり田
神奈川県厚木市岡田5-17-17
☎046-228-0438
11:30---15:00
17:30〜20:30
火曜日定休