立秋だけど・・・夏バテゼリー [甘味]
立秋、暦ではもう秋なのか。
たしかに立秋当日こそは猛暑だったが翌日の風は秋の香りを運んでいる。
風に湿気が少なくなっているようで肌を撫でる風が爽やかだ。
窓からの風が心地いい。確かに季節は移ろっている。
だが、夏バテた体は未だにグロッキー状態だ。ウイークエンドかNYチーズケーキを焼きたいと思い続けているが・・・・オーブンの前に立てない。
あの暑さに耐えられない体調なのだ。しかし甘味は食べたい。
だから最近は必然的にゼリー、寒天、葛系の甘味ばかり作っている。
その中でも良く作るのはコーヒーゼリーだ。コーヒーが好きだから。
板ゼラチン15gを水に浸し10分置く、若干濃いめにドリップした抽れたてのコーヒー500mlにふやけた板ゼラチンを投入して溶かす。
そこへグラニュー糖50gを入れて溶かしたら冷やす。
たったこれだけ、だから夏バテて動かない体でも軽く作る事ができる。
それに食感も夏バテた口に優しい。
ゼリーの上にコーヒームース乗せるのもいい。もしコーヒームースを作るのさえ辛かったら生クリームを泡立てたところにネスカフェを超濃いめに溶いたものを少量混ぜてコーヒークリームを作って乗せると手っ取り早い。
最近はコーヒーゼリーばかりだ。
今日は雲も多めで日中過ごしやすかった、夕方近くなると爽やかな風は確実に秋の始まりを伝えた。
行く夏を惜しんで蝉時雨が聞きたくなった。近所で蝉のシンフォニーが聞けそうな場所は・・・大倉山記念館だ。行ってみよう。
風は爽やかになってきたが歩くとまだ暑い。大倉山記念館の森に到着。
いろいろな種類の蝉によってシンフォニーが奏でられていた。
過ぎ行く夏を惜しむように盛大な蝉時雨が森に降り注ぐ。
ミンミン蝉が主旋律を奏で、アブラ蝉が副旋律で入ってくる。対旋律はヒグラシだ。
確実に季節は移りゆく。少し前までヒグラシの旋律は無かったから。
ベンチに腰を置き、しばし蝉時雨に耳を傾ける。
森を散策する。蝉の抜け殻が沢山貼り付いている。
この森だけで何匹の蝉が羽化したのだろうか。
行列しているようだ。
空に向かって行進しているのか。
蝉時雨の中、賛美歌が聞こえる。大倉山記念館の中でコーラスサークルが練習しているようだ。
中に入ってみよう。
この建物は古く、ドアとか椅子とかが趣があって気に入っている。
入り口正面はコンサートホール。今日も何かのコンサートをやっていた。
賛美歌は集会所から聞こえる。なかなか綺麗なコーラスだった。
ホールの吹き抜け、天井部には彫刻が。
ライオンと鷲の彫刻が並ぶ。
外に出ると再び蝉時雨。
夕刻になり涼しくなった森は第2楽章になっていた。勢力を拡大したヒグラシが主旋律をゆったりと奏でる。
梅雨明けと同時に鳴き始めるミンミン蝉は夏の化身、秋の風に乗って鳴くヒグラシは秋の使者。
確実に季節は過ぎてゆく。