なんじゃあぁ~この空間は 船橋の蕎麦 中山一茶庵 [千葉房総の蕎麦]
船橋に出張となり、中山競馬場の近くにある中山一茶庵に行ってみることにした。
原木から中山競馬場を目指して走り、競馬場前の信号、北方十字路を右折するが、県道(木下街道)に行ってはいけない。
その脇の住宅地に向かう細い道を入ってゆく。
入ってすぐY字になっているので右側に進路をとると・・・・・・マンションの一階に蕎麦の幟が。
みれば蕎麦屋の入り口がある。
暖簾がガラス戸の内側という営業中なのか準備中なのか、はたまた休業なのか、いまいち判りづらい店構えだ。
一見さんは入りづらい・・・・・・
老舗の蕎麦屋らしくない店構えだが”老舗そば” と明記してある。
最近ではあまり見ない信楽焼の狸が出迎える。
この狸、場末の雰囲気を醸し出していて、ある種の期待感でワクワクしてきた。
どんな感じかな~っ・・・・・ガラス戸を開けると、そこには期待通りの異次元空間が!!!
なんじゃこりゃ・・・・蕎麦屋とは思えない。
木彫り熊やらわけのわからない椅子、ゴタゴタ彫った柱・・・・不思議というか奇妙というか、薄気味の悪い雰囲気でいっぱいだ。小さな子供だったら怖がって逃げ出しそうだ。
事実、自分も蕎麦を食べずに出て行こうかと思ったほどだ。
骨董品集めがご趣味なのでしょうか・・・・・不思議なアイテムの数々。
展示品にはお手を触れないでくださいとの注意書きも。
展示品だったんだ・・・・
そうだ、蕎麦を食べに来たんだった・・・・気を取り直して奥のガラス戸から座敷に。
いいねぇ、この雰囲気。蕎麦屋じゃないねぇ。
まるで場末の温泉旅館のロビー脇だな。
なんか、楽しみの方向がいつの間にやら変わっている自分がいた。
なんか、楽しみの方向がいつの間にやら変わっている自分がいた。
床の間も期待を裏切らない。
不思議な展示品がいっぱいだ。
さすがに歩き回って写真を撮るのは躊躇した。
おっと、蕎麦、蕎麦を食べに来たのだった。
本来の目的を思い出し品書きを確認。
信州の粉で石臼挽きの二八ですか。のど越しがよさそうだな。
(十割もあったが見落としてしまった。展示品たちが発する雰囲気に圧倒されていたせいかも)
十割の田舎蕎麦の存在を見落としてセイロを頼んだ。大盛りにしたが300円増しだった。
お茶とともに蕎麦アラレが出される。
塩味が効いて熱いお茶によくあう。
これ結構好きなのです。
蕎麦が運ばれてきた。
インテリアとは異なって至ってまともな外観の蕎麦。
艶やかな細打の蕎麦は見るからにのど越しが良さそうだ。
蕎麦を手繰る。
気持ちのいいのど越しだ。噛み切ると、ぷつっとした噛み応えを残して噛み切れる、腰も十分だ。
啜った瞬間に香りが立ってくるわけではないが、弱いながらも香りは感じることができる。
咀嚼すれば蕎麦の甘みが滲みでてくる。
内装が気になっていまいち味わえないが、美味しい蕎麦であることは確かなようで、喉は蕎麦を催促する。
汁を舐めてみよう。
ちょっと薄めのようだがダシの香りは十分だ。
甘みは強めで締まり感は感じない。
薬味はどうかな?
大根おろしは水っぽく、ベタベタだ。もうちょっと絞るべきだろう。
山葵は香りが感じられなかった、これはいただけない。
葱も切り方が荒く、もう少し丁寧な仕事をしてほしいな。
蕎麦を汁に浸けて啜ってみる。
汁が弱いな。蕎麦の半分ぐらいを汁に浸すと丁度良い感じだ。
啜った瞬間、ダシの良い香りが口の中を支配する。
その中を蕎麦は喉に向かって飛び込んでゆく。
これを押しとどめて租借するとダシの塩気が蕎麦の甘みを呼ぶ。
美味しいが無難な味で特筆は無い・・・・・・というか、やっぱり空間が落ち着かなくて味わっている気分ではなかった。だから味をいまひとつ感じられない・・・・・
しかしこの汁、やはり弱めに思う。
この弱めの汁で十割にあうか疑問が残った。
試してみたいが、この内装の雰囲気でまた食べるのも気が進まないし・・・・・
悩んでいるところに蕎麦湯が運ばれてきた。
トロ~リとした蕎麦湯はねっとりとした舌触りを伴って喉の奥に。
こってり蕎麦湯は体が暖まってうれしい。
中山一茶庵
千葉県船橋市藤原1-20-1
℡ 047-338-9725
11:30~14:00
17:30~20:00
定休日 水曜日