季節のかわり蕎麦 桜蕎麦 古河の蕎麦 手打ち蕎麦 昇平 [茨城の蕎麦]
机は大振りで障子越しの光が心地いい。ただ禁煙ではないのが残念だ。
禁煙でない場合は開店と同時に行き、貸し切り状態で手繰るのが良い。少なくとも煙草に邪魔をされない。
何にするか、細切りか?田舎か?いや、季節柄桜切りも捨て難い。
三食花見がそそられる。さくら、茶蕎麦、田舎の三色が入る。しかし、細切りも食べたいしな・・・・と悩む。
結局、頼み込んで茶蕎麦を細切りに代えてもらう。
下が桜切り、左が細切り、右が田舎。桜きりの淡いピンクが奇麗だ。
確かに茶蕎麦が加わった方が緑、ピンクと色が華やぐだろう。
さて、何から試すか。まず細切りだ。
その名のとおり細い。色は白め、一番粉が多いのか?手繰ると喉越しよく収まる。
味わいは強くなく繊細。
次は桜切りを試す。
淡いピンクの蕎麦は中に桜の葉が煉り込まれる。
手繰ると桜(桜の葉)の良い香りが鼻腔をくすぐる。
ただ、桜餅を呼び起こしてしまう香りだ。
そして田舎。やはり強いのは最後に。
蕎麦の色も濃く、太さも存在感がある。手繰る。
喉越しは見たとおりだが、噛み締めるごとに蕎麦の香りと甘味が増してくる。
山葵を舐める。山葵は普通な香りと清涼感。
一通り蕎麦の確認をしたあとは汁を味わう。
強い汁だ。塩気と酸味が強く、味は濃い。
そのまま口に含むにはちょっと辛いぐらいの濃さである。
蕎麦を汁に付ける。
この濃さだと蕎麦に僅かに付け手繰った方が良い。
細切りから攻める。
僅かに汁を付け啜る。咀嚼すれば、まず蕎麦のみの部分が咀嚼されるので蕎麦の味を楽しむ。
咀嚼を続けると、汁が付いた部分が咀嚼されてきて蕎麦と汁とが調和した味わいを楽しむ事が出来る。
汁が薄いとこうはいかない。
このところ汁の薄い店ばかりに行っていた為、物足りなく思っていたところだ。
(個人的には、もうちょっと穏やかなほうが好きだ。そのまま口に含んでギリギリ抵抗無く飲めるくらいの濃さが好みだから)
細切りを平らげ、次は桜切りに移る。
桜の香りを感じつつ手繰るのは気持ちがよい。春を感じさせる一品である。
汁との相性もよく、桜の香りの分細切りより蕎麦は強くなっているので汁との相性は細切りより良い。
そして田舎。
強い蕎麦と強い汁。三色の中でベストマッチである。
蕎麦の香りと甘味が汁によってより強調される。
蕎麦の食感もよい。
蕎麦湯はあっさりとした蕎麦湯。
蕎麦湯で口の中をさっぱりとした後は花見だんご。
器が桜の花びら。団子は白玉。
白玉が蕎麦団子だったら良かったな。でも美味しい白玉と餡子だった。