ちょい粗挽きの十割蕎麦 那珂の蕎麦2 だぼう [茨城の蕎麦]
急遽ひたちなか市で仕事になった。が、仕事の内容を考えると泊まりはまずない。
日帰り出張となるとチャンスは客先へ入る前の昼ご飯しかない。
那珂ICから客先へ行く途中に気になる幟があったのを思い出す。
那珂ICを出て118号に入る。38号へ右折してしばらく走ると、右手にコンビニが見える。
その手前あたりに幟がはためいている。右折して細い道にはいると店はある。
暖簾をくぐりなかへ。入り口右側はカウンター席になっており、左側は机席(3卓)そして奥は座敷になっているが卓数は確認できなかった。
お品書きを確認する。
ここの蕎麦は三種類である。
外一が標準で、指定無き場合はこの外一だそうだ。
田舎蕎麦は太打ちの外一となっている。
もう一つは十割蕎麦。
セイロ(ざると表記)は680円で十割の場合は150円増し(十割大盛りの場合は470円増し)である。
十割の大盛りを注文する。つまり、680円+470円
蕎麦茶を飲みながら蕎麦を待つ。
蕎麦は少なめに見える。(実際は十分食べごたえがあった。)
蕎麦は若干粗挽きで、表面にはつぶつぶ感もあり、若干星もみえる。
蕎麦を手繰る。
粗挽きゆえに啜りにくいが細打ちだけに喉越しは悪くない。
無論十割である。すぐに喉の奥に送り込まず十分に咀嚼する。
咀嚼ごとに蕎麦の甘味が滲み出てくる。
汁の味を確認する。
ダシの香りが強めに感じる。塩は若干強めであるが、味は重くなく薄口だ。
蕎麦を汁に僅かに付けて手繰る。
蕎麦の香りより汁の香りの方が強いが、咀嚼によって滲み出た蕎麦の甘味は汁に負けない。
むしろ汁によって甘味は増す。
そして山葵を舐める。
山葵は香りが少ない。悪い山葵には見えないが何故だか香りが少し弱く清涼感に欠ける。
鼻腔を駆け抜ける清々しい香りを求めていたのだが、香りは駆け抜けてくれなかった。
すりおろし方なのか山葵の種類なのか不明だが山葵には不満は残った。
無論、蕎麦の出来が良いからこそ感じた不満ではある。
蕎麦湯は濃いめであり、蕎麦湯のみで飲んでも十分甘さを感じる。
無論、汁を混ぜると汁の香りと蕎麦湯の甘味が合わさって旨味を感じる。
その旨味が体に”蕎麦は終わり”と言い聞かせているようだ。