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手挽きすり鉢粉 驚愕の蕎麦 木更津の蕎麦2 人力手打蕎麦 俵屋 [千葉房総の蕎麦]

再び木更津。ここに幻と噂される蕎麦がある。いつ営業しているか良く判らず、”もし前を通りかかって暖簾がかかっていたなら幸運である”とネット上で語り継がれる蕎麦屋。
念のため前を通ってみる。何と暖簾が!
T外観.jpg
勿論行くしかありませんね、これは。
中はカウンターメインでテーブルは一つ。
主一人で切り盛りしている。
Tカウンター.jpgT内部1.jpg
奥には囲炉裏もある。
T内部2.jpg
メニューは盛り蕎麦のみ。蕎麦は二八で三種類から選べる。
ひきぐるみ(細打)と粗挽き、かわり蕎麦の三種で、価格はそれぞれ1000円、大盛りは1500円となる。
二八で、この場所でこの価格は高い。結構強気の価格設定である。
カウンターに座る。
主との話の中で理解した事は、
この店は不定休で営業開始時刻は11時30分だが、その日の調子によって多少前後する。
営業終了時刻は蕎麦が終わった時というより、気分が乗らなくなった時
というものだ。今日はお客さん来なさそうだと思うとサッサと店を閉めてしまうらしい。
細打を注文する。と、主曰く、
”今日は粗挽きがお勧めですよ。何せ今日の蕎麦はすり鉢で挽いた蕎麦です!”と。
見れば、カウンター正面には手引きの石臼とすり鉢が鎮座している。
カウンターに置いてある名刺には
人力・手打蕎麦 手挽石臼粉・すり鉢粉 俵屋
とある。
”うちは店が小さいので手挽き石臼とすり鉢使うんです”
その言葉に思わず粗挽きを注文する。
これが茹でる前の蕎麦、とみせていただいた蕎麦は見慣れない色をしている。何かただ者ではない気配さえ感じさせている。
”この蕎麦はきれやすいのでザルに入れて茹で上げるのです”と説明が入る。
主の仕事を見守りながら説明に飽きない。
何か蕎麦屋に来たというよりカウンターの居酒屋に来たような雰囲気である。
出された茶も忘れて蕎麦の説明と主の手元に夢中になった。
T茶.jpg
飲むのを忘れた茶。
蕎麦が完成した。
T蕎麦.jpg
蕎麦汁が二つではない。一つは継ぎ足し用とのこと。
さっそく、すり鉢挽き粗挽き蕎麦を試す。
このような色の蕎麦は初めてだ。緑っぽくあり、黒っぽくある。
また、その表面も独特だ。粗いを通り越している。白いツブツブも大きい。
このツブツブの所から切れやすいのです。と主人の説明。
T蕎麦2.jpg
白いツブツブが見えるだろうか?小枝チョコレートみたいだ。
T蕎麦3.jpgT蕎麦4.jpg
手繰る。粗すぎて啜れない。香りは・・・・・蕎麦のインパクトが大き過ぎ頭がパニック状態である。
香りを確認というより、頭がこの蕎麦をどう処理すべきかフリーズしている。
あまりもの蕎麦の荒々しさに戸惑っている。
咀嚼する。しっかりとした噛みごたえと強い風味。
こんな蕎麦は初めてだ。手強い。
山葵でリフレッシュしよう。
T薬味.jpg
薬味は山葵と大根おろし、それに大量の葱。
山葵はどうだったかって?それが記憶に無い。蕎麦のインパクトにやられて記憶がとんでしまった。
汁を口に含む。
T汁.jpg
甘い!薄口だが甘味が飛び出ている。ダシの香りが多い。
甘くダシの香りの強い汁だ。好みの汁ではないが。
蕎麦を汁に付け啜る。
正直なところ、蕎麦のインパクトで評価が出来る状態ではなかった。
ただ、もうちょっと甘味を抑えた、締まった汁で食してみたい。
再訪し再確認したい。
蕎麦を食べ終わり、残った汁に蕎麦湯を入れて飲んでみる。
T蕎麦湯.jpg
これが美味しい。甘めのダシの強い汁である。蕎麦湯で割るととても美味しい。ダシのきいた美味しいかけ汁といった汁になる。
蕎麦湯で割りながら汁を楽しんだ。
汁の最後の方では削り節の微細な破片が残った。濾し方が粗いのか?
最後は蕎麦湯のみで後口すっきりと。蕎麦湯は茹で湯そのままの湯。目の前で汲み上げだ。
T蕎麦湯2.jpg
蕎麦湯を飲み終わったところで主からのサービス品。
Tサービス品.jpg
こしあんを葛で寄せて、きな粉がかかっている。
ネットリとした食感でとても美味しい。甘党には嬉しい限りだ。
店内は禁煙、酒類なし、天ぷら無し。
蕎麦は盛りのみ。
席はカウンター主体。
なんともマニアックな蕎麦屋である。
ただ、二八で1000円(大盛り1500円)の単価はCP悪いが他では食べられない蕎麦が食べられる事も確かである。
汁はちょっと好みではないが。










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