山里のはしご蕎麦 会津山都の蕎麦 萬長 と やまびこ [会津の蕎麦]
今回の出張は会津。
しばらく停止させていた機械を再度動かしたいという注文だ。
景気が多少は戻ってきたのだろう。
身をおく業界は景気サイクルの振幅と周期がはっきりしていることで有名な業界だが、そういえばサイクルの上昇期に入ったと思われるといった記事が日経にも出ていた。
で、仕事に取り掛かったのは良いが、しばらく止めていた機械である。想定外な部位が不具合を起こし交換が必要だ。やはり機械というものは動かしておいた方が調子が良いのである。稼動の極端に少ない機械とか長期間止めていた機械はタチが悪い。
よって部品が届くまで仕事にならない。午前中で客先を出て昼ごはんだ。
何にするか?(いや、どこの蕎麦にするか?が適切な表現か)
どうせ今日この後は、HOTELに戻りHOTELのネットワーク使って事務仕事で書類と格闘するだけである。
ならば一寸長めにランチの時間を取ろう。ということは会津市内ではもったいない。どこだ?
喜多方の蕎麦も良いと聞く。ならば喜多方だ。
喜多方の山都というところが有名らしい。また、宮古地区というのがあり、ここは村の半数以上が蕎麦を打っているらしい。これは行かねば。
山都駅からさらに9km近く山中へ入る。
ようやく到着。看板がある。
なるほど、村の各家が描いてあり、赤く書いてあるところが蕎麦を打っている家との事だ。
おぉ、多くの家で蕎麦を打っている。
どこに入るか?ん?それ以前にひと気がまるで無い。
だれも外を歩いていないし、車も通らない。
聞こえる音もない、音が雪に吸収されているのか?それにしても無音だ。
何か不思議な感覚すら感じる。それは、この世には自分一人しか存在していないような、そんな気分。
とりあえず看板の有る家を覗く。暖簾もなく灯りも無いようだ。休業?
ひととおり各家の前から覗いてみたが営業しているようには見えない。
ひょっとして水曜日は休業日か!
(翌日あらためて調査したところ、宮古の蕎麦屋はほとんどが完全予約制(2~3日前までに予約)であり、予約無しでOKな蕎麦屋も”予約無い場合13:00まで”との但し書きがあった。(これでは仕事の合間には無理だ。)
水曜日はどの家(蕎麦屋)も予約がなかったのだろう。雪の季節の平日だから予約なくて当然だ。
考えてみれば、このような山里で飛び込みの客はそうは来ない、予約制にしたほうが効率的だろう。特に今は雪に埋もれる季節だ。一人蕎麦を食べに来ようなどという物好きはそうはいない)
本当に静かな山里である。また機会があったら来てみよう。
宮古地区以外に一の木地区も良さそうだ。
残念ながら時間の都合もある。しょうがない帰り道がてら山都町内に戻ることにする。
萬長に入ってみる。
ここは会津市内の和田や桐屋とともに会津蕎匠会(あいづきょうしょうかい)に加盟している。
さっそく入ろう。しかしお食事処と書いてあるのが気になる。”手打ち蕎麦処”ではなく”お食事処”
暖簾をくぐると、味噌ラーメンの匂いだ!なんてこった!まあいい、入ったし何か食おう。
蕎麦のメニュー以外にもラーメンや丼、定食などが充実している。
蕎麦は井戸水のみで打つ十割蕎麦と書いてある。高遠もある。
そういえば昨日から喉が痛い。風邪気味なのだろう。
ならば大根おろしがよさそうだ。高遠を頼むが怖いので並盛(730円)
蕎麦は悪くなさそうだ。
辛味大根の搾り汁と生醤油が付いてくる。
蕎麦は若干透明感がある。蕎麦のみを啜ると、喉越しがよい。が香りはさほど立っていないが悪くない。
辛味大根の汁に付けて啜る。美味い!辛味大根の汁だけで美味い。
一寸口直しに山葵~って期待できないよな、と思いながら箸の先に付け舐める。うん、期待どおりに外れだ。これは想定内だから特に腹は立たない。
ここで辛味大根の汁に生醤油を少し入れてみる
蕎麦を汁に付けて啜る。これは!?甘い!甘いのである。辛味大根の辛味が生醤油の甘さを生んでいる。
甘みだけではなく生醤油の旨みが生きている。醤油臭さは微塵も感じられない。
蕎麦湯はサッパリと。
まあ、美味かった部類なのだが、食べている間味噌ラーメンとかの匂いが鼻に付いたのが残念だった。
やはり蕎麦は蕎麦(他にあっても饂飩)のみの店が良い。
なにやらモヤモヤが取れない。
えーい、もう一軒だ!萬長では並盛だったので一寸足らない。もう一枚くらい食べたいものだ。
元祖手打ち蕎麦 やまびこ なる店を見かけ飛び込む。
ここも十割蕎麦だ。盛750円を頼む(大盛りは350円増しで、おかわりは580円増し)
店内は蕎麦屋らしくあり、蕎麦以外のメニューは無い。あぁ、気持ちが寛ぐ。
蕎麦が来た。盛なのになんやら乗っかっている。
右上の舞茸の天麩羅はサービスとの事。すごく嬉しい。舞茸の天麩羅は好物だ。
それ以外に、冷奴と椀。この椀のなかは水蕎麦だ。
水に自信があるのだろう。この地区の井戸水(又は湧き水)は周りの景色を見れば美味いのは確実である。
ということは、この冷奴も・・・・・・。豆腐は水が命とどこぞで聞いたような。
水蕎麦を啜る。いい喉越しの蕎麦だ。香りはさほど立っていないが、水がいい。
蕎麦を手繰る。透明感があり、若干平べったい。
香りの立ちはさほどない。喉越しは良いがちょっと水っぽい気がする。
切り方も一寸ご愛嬌の太いものが混ざる。ここまで太いのがあると、何か当たりを引いた気がする。
シラスのパックに入っていた小さいタコやイカ、蟹を見つけた時みたいで。
気になるのは、蕎麦の水がしっかり切っていないことだ。
よけい水っぽく感じてしまう。
サービスの舞茸を食す。汁に少し付け、かぶりつく、美味い!なんという肉厚だろう。美味すぎて写真を撮る事を忘れてしまった。
地元で取れたものなのだろう。実に美味かった。
山葵は見るからに期待できなさそうで、結果はやっぱりって感じになった。
山里の家庭で打つ蕎麦が原点なのだろうから山葵もこんな感じなのだろう。
この地区では素朴な蕎麦を楽しめばよいのだ。
汁の味を確認する。
やや薄めだが甘さが先に来て、魚の香りが強い。酸味、塩気は少なく、素朴な汁。
蕎麦を汁に付け啜る。
蕎麦の香りが高くないから汁の香りで食す感じになっている。
気取らない、農家で食べ続けられてきた蕎麦。
まさにそんな感じである。
蕎麦湯もサッパリとした後口が良いタイプ。
でも、やっぱり蕎麦の香りが口の中に充満し、咀嚼のたびに蕎麦の甘みが舌の上に重く加わっていく蕎麦が食べたいな。
あと、舐めると清涼な香りが体を突き抜ける山葵とキリッと締まった汁で。
しばらく停止させていた機械を再度動かしたいという注文だ。
景気が多少は戻ってきたのだろう。
身をおく業界は景気サイクルの振幅と周期がはっきりしていることで有名な業界だが、そういえばサイクルの上昇期に入ったと思われるといった記事が日経にも出ていた。
で、仕事に取り掛かったのは良いが、しばらく止めていた機械である。想定外な部位が不具合を起こし交換が必要だ。やはり機械というものは動かしておいた方が調子が良いのである。稼動の極端に少ない機械とか長期間止めていた機械はタチが悪い。
よって部品が届くまで仕事にならない。午前中で客先を出て昼ごはんだ。
何にするか?(いや、どこの蕎麦にするか?が適切な表現か)
どうせ今日この後は、HOTELに戻りHOTELのネットワーク使って事務仕事で書類と格闘するだけである。
ならば一寸長めにランチの時間を取ろう。ということは会津市内ではもったいない。どこだ?
喜多方の蕎麦も良いと聞く。ならば喜多方だ。
喜多方の山都というところが有名らしい。また、宮古地区というのがあり、ここは村の半数以上が蕎麦を打っているらしい。これは行かねば。
山都駅からさらに9km近く山中へ入る。
ようやく到着。看板がある。
なるほど、村の各家が描いてあり、赤く書いてあるところが蕎麦を打っている家との事だ。
おぉ、多くの家で蕎麦を打っている。
どこに入るか?ん?それ以前にひと気がまるで無い。
だれも外を歩いていないし、車も通らない。
聞こえる音もない、音が雪に吸収されているのか?それにしても無音だ。
何か不思議な感覚すら感じる。それは、この世には自分一人しか存在していないような、そんな気分。
とりあえず看板の有る家を覗く。暖簾もなく灯りも無いようだ。休業?
ひととおり各家の前から覗いてみたが営業しているようには見えない。
ひょっとして水曜日は休業日か!
(翌日あらためて調査したところ、宮古の蕎麦屋はほとんどが完全予約制(2~3日前までに予約)であり、予約無しでOKな蕎麦屋も”予約無い場合13:00まで”との但し書きがあった。(これでは仕事の合間には無理だ。)
水曜日はどの家(蕎麦屋)も予約がなかったのだろう。雪の季節の平日だから予約なくて当然だ。
考えてみれば、このような山里で飛び込みの客はそうは来ない、予約制にしたほうが効率的だろう。特に今は雪に埋もれる季節だ。一人蕎麦を食べに来ようなどという物好きはそうはいない)
本当に静かな山里である。また機会があったら来てみよう。
宮古地区以外に一の木地区も良さそうだ。
残念ながら時間の都合もある。しょうがない帰り道がてら山都町内に戻ることにする。
萬長に入ってみる。
ここは会津市内の和田や桐屋とともに会津蕎匠会(あいづきょうしょうかい)に加盟している。
さっそく入ろう。しかしお食事処と書いてあるのが気になる。”手打ち蕎麦処”ではなく”お食事処”
暖簾をくぐると、味噌ラーメンの匂いだ!なんてこった!まあいい、入ったし何か食おう。
蕎麦のメニュー以外にもラーメンや丼、定食などが充実している。
蕎麦は井戸水のみで打つ十割蕎麦と書いてある。高遠もある。
そういえば昨日から喉が痛い。風邪気味なのだろう。
ならば大根おろしがよさそうだ。高遠を頼むが怖いので並盛(730円)
蕎麦は悪くなさそうだ。
辛味大根の搾り汁と生醤油が付いてくる。
蕎麦は若干透明感がある。蕎麦のみを啜ると、喉越しがよい。が香りはさほど立っていないが悪くない。
辛味大根の汁に付けて啜る。美味い!辛味大根の汁だけで美味い。
一寸口直しに山葵~って期待できないよな、と思いながら箸の先に付け舐める。うん、期待どおりに外れだ。これは想定内だから特に腹は立たない。
ここで辛味大根の汁に生醤油を少し入れてみる
蕎麦を汁に付けて啜る。これは!?甘い!甘いのである。辛味大根の辛味が生醤油の甘さを生んでいる。
甘みだけではなく生醤油の旨みが生きている。醤油臭さは微塵も感じられない。
蕎麦湯はサッパリと。
まあ、美味かった部類なのだが、食べている間味噌ラーメンとかの匂いが鼻に付いたのが残念だった。
やはり蕎麦は蕎麦(他にあっても饂飩)のみの店が良い。
なにやらモヤモヤが取れない。
えーい、もう一軒だ!萬長では並盛だったので一寸足らない。もう一枚くらい食べたいものだ。
元祖手打ち蕎麦 やまびこ なる店を見かけ飛び込む。
ここも十割蕎麦だ。盛750円を頼む(大盛りは350円増しで、おかわりは580円増し)
店内は蕎麦屋らしくあり、蕎麦以外のメニューは無い。あぁ、気持ちが寛ぐ。
蕎麦が来た。盛なのになんやら乗っかっている。
右上の舞茸の天麩羅はサービスとの事。すごく嬉しい。舞茸の天麩羅は好物だ。
それ以外に、冷奴と椀。この椀のなかは水蕎麦だ。
水に自信があるのだろう。この地区の井戸水(又は湧き水)は周りの景色を見れば美味いのは確実である。
ということは、この冷奴も・・・・・・。豆腐は水が命とどこぞで聞いたような。
水蕎麦を啜る。いい喉越しの蕎麦だ。香りはさほど立っていないが、水がいい。
蕎麦を手繰る。透明感があり、若干平べったい。
香りの立ちはさほどない。喉越しは良いがちょっと水っぽい気がする。
切り方も一寸ご愛嬌の太いものが混ざる。ここまで太いのがあると、何か当たりを引いた気がする。
シラスのパックに入っていた小さいタコやイカ、蟹を見つけた時みたいで。
気になるのは、蕎麦の水がしっかり切っていないことだ。
よけい水っぽく感じてしまう。
サービスの舞茸を食す。汁に少し付け、かぶりつく、美味い!なんという肉厚だろう。美味すぎて写真を撮る事を忘れてしまった。
地元で取れたものなのだろう。実に美味かった。
山葵は見るからに期待できなさそうで、結果はやっぱりって感じになった。
山里の家庭で打つ蕎麦が原点なのだろうから山葵もこんな感じなのだろう。
この地区では素朴な蕎麦を楽しめばよいのだ。
汁の味を確認する。
やや薄めだが甘さが先に来て、魚の香りが強い。酸味、塩気は少なく、素朴な汁。
蕎麦を汁に付け啜る。
蕎麦の香りが高くないから汁の香りで食す感じになっている。
気取らない、農家で食べ続けられてきた蕎麦。
まさにそんな感じである。
蕎麦湯もサッパリとした後口が良いタイプ。
でも、やっぱり蕎麦の香りが口の中に充満し、咀嚼のたびに蕎麦の甘みが舌の上に重く加わっていく蕎麦が食べたいな。
あと、舐めると清涼な香りが体を突き抜ける山葵とキリッと締まった汁で。
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